なんかふっと思い出した事を書いてみる。
以前私は某病院系列のデイサービスに勤めていた事があり、1日の定員は100名で利用者総数は300人ぐらいだったと思う。
そこでのトイレ誘導と入浴誘導、介助は毎日が試行錯誤の連続で、身体重度な利用者はただ体力的にきついだけだったが、認知症利用者のあらゆる事への激しい拒否が本当の闘いだった。
「お風呂に入ると気持ちがいいですよ?」 「トイレを我慢されてませんか?行きましょう」 「私が就いてます安心してください」 地面に片ヒザを付き目線を合わせ満面の笑顔で手を差し伸べる。
これで利用者が頷いてくれるのなら苦労はない。
体格の良い大工の親方だった利用者なら差し伸べた私の手を捻り上げて肩関節を決められ、髪を掴まれ床に押さえ込まれて(弱っているから痛くは無いが) 「どーだ参ったかー!参ったかー!」 と一喝。
「うぅぅー参りましたぁ・・・親方もう許してくださいぃ~」 と私の半泣き声に親方は満足げな表情。 うん、ヨカッタヨカッタ^^ いやよくない!失禁する前にトイレに誘導しなければ! ・・・・と、こんな感じで一日数回、エンドレスで続く。
ある風呂嫌いな女性なら 「嫌です。服は脱ぎません。今ここで舌を噛みます」 とか。
拒否も様々、暴力、引っ掻き、噛み付き、物を投げる、唾をかけられる、帰宅願望、妄想、幻視、幻聴、暴れ転倒しかけたり、怒り心頭し過呼吸から最悪は意識消失される事もあった。
性格が気難しく認知クリアな方なら礼儀は勿論、より慎重に言葉を選んで説明、説得し誘導しなければ痛い目にあう。
根気と言葉かけの試行錯誤が介護職の腕前だ。 決して上から命令やタメ口、力づくな行為等は以ての外だと心がけ、今は働く場所が変わってもその精神は変わらない。