いったん人工呼吸器を装着すると、昼も夜もなく、器官切開部からの吸引が必要となる。
先日、テレビ出演していた篠沢元教授がALSを発症し、人工呼吸器をつけている姿がテレビで放映されていた。介護保険をつかって、ヘルパーが日中1時間あまり訪問してくれるが、夜間は妻が一人で介護して疲れ果てている。そこで、役所に障害サービスを上乗せしてくれるよう申請に行ったが、却下されたとのニュースだった。
私が担当している利用者とまったく一緒だなと興味をもってテレビを見た。介護保険サービスを使っている人は、障害サービスが上乗せできない仕組みらしい。ALSでまぶたしか動かせない上に、人工呼吸器装着。10分ごとの吸引が24時間必要。もう、これだけで、家族がどれだけ疲れ果てているか想像できるというもの。役所の障害課に出向き、現状を話して、なんとかサービスが増やせないかと相談したが、却下された。
しかし、しかし・・・・若い時に障害者となり、障害サービスを利用している人は、65歳になって介護保険サービスになっても、障害サービス時間に届かなければ、上乗せできるそうなのだ。だから、65歳になって、介護保険サービスを限度額いっぱい利用した上に、障害サービス90時間ていうのもある。このしくみ、おかしくない?
それにしても、ALSという疾患、最近私のまわりでよく耳にするようになった。意識は清明なのに、呼吸筋も運動に必要な筋肉、神経がまったく機能しなくなる・・・・なんとも残酷な病気だと思う。
以前、新聞にある裁判の記事があった。人工呼吸器をつけた息子から哀願され、手にかけた母親。しかし、自責の念にかられ、夫に「殺してくれ。」と言い続ける妻を手にかけた夫の裁判だ。どんな判決になったかまでは知らないが、家族の苦悩がしのばれ、切なくなる。
宇野 恵子
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