生活保護費をすべて管理している大家さんと、いろいろ揉めながらも、行政スタッフとの話し合いで、そのアパートからめでたく退去できるようになった。
だが、ばんざ~い。めでたし、めでたし・・・・とはならない。家具、家電品はすべて大家が準備したとかで、その分、敷金5か月分が借金となったのだが、家具の所有権は大家にあるとゆずらない。身ひとつで出ていくことになった。
お金がいっぱいある利用者なら問題はないが、生活保護を受けている。今、引っ越し費用として自由になるお金は、1万数千円だ。さて、このお金で何を買う?冷蔵庫、洗濯機、電灯、食器棚、テレビ・・・・包丁、まな板、食器、お鍋、はし・・・・出るはため息のみだ。最近私は、忙しい利用者訪問の合間をぬって、リサイクル屋めぐりをしている。旦那の知り合いにリサイクル屋がいるので、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電灯、食器棚を1万円で調達してくれ~!!と至上命令を出してはいるものの・・・きっと、無理だろうなあ。はあ~・・・
だが、のりかかった船だ。絶対になんとかする!利用者に楽しいと思える生活を取り戻す!その決意だけは変わらない。
そんな中、ある日、区役所にいったら、会議に出席してくれた権利擁護担当の主査が、
「いらなくなった電話機が倉庫に眠っているけど?」と言ってくれた。よし、ゲット。他の人も贈答品のタオルを持ってきた。よし、ゲット。帰ろうと駐車場にいたら、ひとりの職員が使いかけのトイレットペーパーが何個か入っている袋をさげて追っかけてきた。気持ちが嬉しいですねえ!区役所の皆さん。ありがとう!
宇野 恵子