入院したら、悪い病状が改善し、めでたし、めでたし・・・・と一般の人は思うだろう。しかし、こと高齢者が入院すると、ほとんどといっていいほど、足の筋力が落ち、歩くこともままならなくなる。
なんでこの人が要介護1なの?と思う人がいた。数年前に、認知症状の悪化があって、要介護状態となったが、その後、デイサービスに定期的に通い、記憶力も回復し、穏やかな話しぶりが出来るまでになっていた。デイサービスではいつもリーダーをまかされていた。介護保険証の更新では、いつ自立と出てもおかしくなかったが、主治医がよほどうまく意見書を書いたのだろう。なんとか要介護1にとどまっていた。
ところが、最近熱を出し、緊急入院した。その頃から様子がおかしくなった。せん妄状態となり、不穏な動きがあったのだろう。病院はベルトで抑制した。動きたくても動けなくなったものだから、さらに利用者は混乱し、暴れまわる・・・
家族はその変貌ぶりに驚愕した。本日はおむつの端をちぎって食べていたそうだ。このまま入院していたら、この先どれだけ変貌してしまうのか不安を募らせた家族は、
「すぐに病院から出したいのだけど、何とかなりませんか?」と、担当ケアマネに電話してきた。それからが大変。あちこち問い合わせるが、すぐに転院できるような病院は見つからない。
なんとかしてあげたいが、なんともならない・・・家族の心情が痛いほどわかるだけに、そのジレンマに、ケアマネは心を痛める。
宇野 恵子
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