困難事例ですが・・・・と包括に言われて受け持った認知症のご夫婦。80歳になる奥様は、そりゃあお元気で、外をすいすい歩く。
「こんなにピンピンしているのに、なんでヘルパーがいるねえ?!」と頑なにサービスを拒否されていた。が、専門病院の医師にヘルパーがはいることを勧めてくださいとお願いしたり、訪問介護職員の努力により、やっと導入が可能となった。一日目、ちょうど保護費の現金支給日。朝からそわそわして、外出するから帰れ!でチョン。夕方、やっぱり拒否がある。話だけゆっくり聞き、二日目にやっと掃除をさせてくれた。ほこりが積もって白っぽかったフローリングが本日、本来の色を出している。
「ヘルパーさんに手伝ってもらって、きれいになってよかったですねえ!」と言うとにっこり笑って、「ほんと、助かったあ!」 よし、ひとつクリアーだ。
本日は、社会福祉協議会の安心支援サービスを導入するための二回目の面談。保険福祉課、社協、保護課などの面々がそろう。このサービスは、お金の管理が不十分な人に社協が、支払いなどの支援をしてくれるのだが、やっぱり、拒否がある。
「100万円も200万円ももらいよるなら、頼むけど、わずか10万ぐらいのお金をどうしてたのまなならんね?」 そのわずかなお金の管理が出来なくて、住居退去勧告まででてるんでしょ?と言いたいのは山々なのだが・・・・通帳がみんな行方不明。二日前にもらった保護費はあとどのくらい残っているか尋ねると、「3万円、ちり紙に包んでおいとったんだけど、あれ、どこに置いたかなあ?」 ・・・ああ・・・・まずは、保護費を振り込む通帳を、新規に作る必要がある。
二人をつれ、銀行に出向いた。奥様はさっさと先を歩く。ご主人はゆったりと景色を眺めながら歩く。その間にいる私は事故にあわないかとハラハラ、ドキドキ・・・振り向くとご主人がいない!ドキっとして探すと、横道にはいり、放尿中・・・・オイオイ・・そんなこんなで、1kmぐらいの距離を楽しくおしゃべりしながら歩いた。不思議なもので、そんな時間を持つと、このご夫婦がとても愛おしく感じられ、がんばるぞーなんて、思ってしまう。笑い転げながらの珍道中だったが、ぐっと距離が近くなったのを自覚した。
「もう昼になったよ。うちでラーメン食べていきなさい。」というありがたい申し出を断り、退散した。明日、またこのご夫婦の関連で半日つぶれる。・・・まっ、いっか。
宇野 恵子
P・S うちの吉田ケアマネが認知症ケア専門士、一次合格です。毎日1時間の勉強を継続しての結果。去年私が資格を得ると、「来年取ります!」といった吉田ケアマネ。おめでとう!
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