ALS・・・・筋委縮性側索硬化症。治療の方法がない難病である。
つい、一か月前に依頼されて受け持った方は、もう末期であり、気管切開をして人口呼吸器を装着している。訪問看護が毎日3回入り、訪問介護も目いっぱい入っているが、10分ごとの吸引が必要で目が離せない。動くのは瞼のみであり、コミュニケーションも文字盤を読み上げ、まぶたが閉じるところで止まって、言いたい言葉を探している。
ALSとはそういう印象を持っていた。しかし、本日新たに包括から紹介された方は、初期であり、上下肢の筋力低下があるだけで、杖を使っての自力歩行が出来る。
奥様が言った。「病名がわからず、検査、検査の時は、早く病名をつけてよ、と思っていたけど、この病名を言われると、病名が分からないかった時の方が、希望が持てたのに・・・・」そう言いながら、顔を手で覆った。
末期を知っているだけに、何も答えることが出来なかった。無駄な励ましは返って傷つけることになることを知っている。医師からは、今後の病状の経過、余命まではっきり教えてもらったとのこと。まだ2号保険者で60歳になったばかりである。利用者本人もその事実を受け入れようと葛藤の中にいる。
日本に七千人ぐらいしかいない患者のうち、病状のちがう二人を受け持つことになった。今後急速に筋力が落ちてきて、歩行はおろか、寝返りさえできなくなることが予想される。その時に、精神的にささえられるか・・・・と支援する私の不安も大きい。
ただ、何も出来なくても、気持ちに寄り添っていこう・・・・今、何が必要か、常に観察しサービスを提案していこう・・・・そんな気持ちでいる。
宇野 恵子
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