今週から利用者訪問を開始している。担当しているさまざな利用者や家族と話しをすることが楽しい。
その中の一人。もうすぐ87歳になる一人暮らしにの女性。腰は直角にまがっているものの、室内の歩行には問題なく、頭だって、きりっとしている方がいる。腰が曲がっているのは、貧しい家庭に育ち、栄養が十分じゃなかったから、骨粗鬆症になったといわれる。でも、わが子を有名国立大学にすすませた立派な母だ。
自分で出来ることはきちんと行い、子供の世話になりたくないと律した生活をされている。お茶を飲むとむせるようになったと言われるので、
「口腔体操をやりましょうね。アーとか、イーとかの発声練習も効果的ですよ。」と言うと、
「もう自分でしよります。寝る前に、ふとんの中で、童謡を大きな声で一曲歌うようにしとりますと。」なんて、茶目っ気たっぷりに笑いながら話してくれた。大きな声で童謡を歌うその姿を想像するだけで微笑ましい。ボケ防止のために、俳句を始め、その一句も詠ませていただいたことがある。ほんとに素敵なかわいいおばあちゃん。
いつだったか、介護保険の認定調査員が自宅に電話して都合のいい訪問日を聞こうとした時に、
「あなたは区役所を語る詐欺ですか?うちは貧乏で何にもあげるものはありません!」と言って、電話がガチャンと切れたらしい。困って、調査員が私に電話をしてきたことがあり、大笑いしてとりなしたことがある。詐欺に騙されまいぞと気を張っている姿が微笑ましい。
年取ってかわいがられる為には、かわいく老いることが一番!反対にプライドが高く、肩肘はって文句ばっかり言う利用者もいて、対応に苦慮することがある。いつかは、他人様の世話になるのだから、「お世話してあげた~い!」と思われるような老人になりたいと、私は今から決心している。
宇野 恵子
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