またまた村瀬幸一さんの「地域で老いる」というテーマでの研修が公民館であった。村瀬さんの認知症の利用者に対する温かいまなざしというものをまた実感できた素敵な時間であった。彼の話を聞いたら、次もぜひ参加したいなと誰もが思う。そんな魅力をもった人である。介護する側の人間として、心にとめておきたい多くの言葉に出会った。いくつか紹介したい。
「認知症の方は、記憶障害によって、5分前のことを忘れます。その記憶がないことを責めてはいけないのです。忘れてもいいよ、私たち、まわりの者が覚えとくからと言える社会であってほしい。今は、残念ながら、そのまわりの環境がまだ整っていない。地域で認知症の方が安心して過ごしていけるようになりたいですね。隣近所で昔ながらの声掛けあいなどが必要だと思います。」
「老老介護で苦労しているから、介護サービス事業所は、片方を入所させようと働きかけることが多いのですが、残された方がぼけてしまうことがよくあります。妻を一生懸命介護することが、夫の生活習慣だったのです。介護することで一日が過ぎていっていたのに、妻がいなくなったことで、夫は何もすることがなくなった。毎日の習慣がなくなったことで、ぼけが始まることが多いのです。だから、引き離すのではなく、その夫婦の習慣を守りながら、側面からサポートすることが大切だと思います。」
う~む・・・・耳に痛い。先にサービスありきではいけないなあ。家族の在り様をきちんとみなくちゃなあと思った次第。
「年とって、家に一人閉じこもることが一番危惧されることです。孤独になると認知症が進みます。でも、昔の人は他人に世話になりたくない!とサービスを拒否されることがただあります。最初から、さあ、介護サービスを受けてくださいではなく、まずは人間関係を作ることから始めてください。私の事業所でもそんな人がたくさんいました。でも、あきらめずに通いつめます。それは、断られることを承知で行っているのです。断られるために訪問しているのです。そうすると最初、一言、二言の会話だったのが、段々会話が増えていき、そのうちに、『まあ、お茶でも飲まんね?』となります。その人はそこで、孤独ではなくなるのです。」
一緒にいったケアマネと目を合わせ、「○○さんの所にもっといかなきゃね・・・」とお互いに胸にずしんとくるものがありました。
宇野 恵子
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