昨日テレビで介護離職についての特集が放送されていた。身につまされるような内容でくいいるように見た。
介護離職というのは、親の介護が必要となり、やむなく子供などが退職して親の世話をするということだ。退職すれば、当然収入の道はたたれる。親の年金で生活することになるが、現在の介護サービスは、原則1割負担。デイサービスに通えば、食費は実費負担。年金で親子が暮らすには、その出費は痛い。50代の独身男性が「あと、持ちこたえられるのは半年ぐらいですね。その後はどうすればいいのか・・・」と言いながら、涙ぐんでいた。そのやるせなさが痛いほどに伝わってきて、私の胸をしめつけた。
もう一人の例は、会社が介護休暇やフレックス制にして、社員が出来るだけ介護と仕事を両立できるようなシステムを作っている例であった。この会社だから私は仕事と介護が両立できますと当事者が語っていた。しかし、会社の管理者は、「人を育てようとしたら10年はかかる。優秀な人を介護のために退職はさせたくないという考えで、働きやすいシステムを作っていますが、会社は、利益を得なければなりません。これ以上の優遇は会社の不利益になるというその線の上は、国が考えるべきです。」と語っていた。
国が考えた介護保険というシステム。しかしあまりにも高齢化が早くすすみ、スタート直後は3兆円の介護費用が現在7兆円規模となっている。あわてた国は抑制策に乗り出した。おかげで、現在介護保険は4千億円の黒字だそうだ。
私の利用者にも介護離職者がいる。単身赴任していたご主人が退職して介護するために帰ってこられた。それまでは、一人暮らしだったので、ヘルパーがサービスに入り、「おいしい食事をつくってもらえて、とても嬉しい。」と言われていたが、ご主人が帰ってこられたということで、同居者がいる場合のサービスは現在の介護保険ではできない。その理由をよく説明して納得していただいた。「いいよ。ベッドで野菜の切り方から味付けから、ずっと指示するよ。」といっていただいた。調理をまったくしたことがないご主人が今後奮闘しなければならない。
今日は何を作ろうか?から始まり、食材、味付けにいたるまで夫婦でおしゃべりしながら料理をつくることになるが、ある意味、夫婦のコミュニケーションは深まるかもしれない。暖かく見守っていきたい。
ご主人が介護疲れをしないよう、いつもありがとうってご主人に言ってくださいねと私が言うと、「まかせて!」と奥様はおちゃめに片目をつぶった。
宇野 恵子
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